ピアノコンクールをレベル順にお知らせ【子供から大人まで】

2019年10月24日

ピアノコンクールは本当にたくさんあります。

そこで気になるのはレベルですよね。

「受けようとしているコンクールのレベルって一体どれくらいなのかしら?」

「あまりに難しいのも嫌だしなあ」

 

今回はピアノコンクールのレベルについて順に書いてみました。子供のピアノコンクールと大人のピアノコンクールに分けて、それぞれ代表的なものを選んでいます。

レベル、順については個人の意見ですので参考程度にお考え下さいね。

 

それではいってみましょう。

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ピアノコンクールレベル順・子供編

まず一覧表をご覧ください。

コンクール名レベル(難易度)
全日本学生コンクール★★★★★+
PTNA(ピティナ)★★★★★
ショパン国際ピアノコンクールin Asia
★★★★☆
ヤマハ ジュニア ピアノコンクール★★★☆☆
グレンツェンピアノコンクール★★☆☆☆
ブルクミュラーコンクール★★☆☆☆

では具体的にひとつずつ見ていきますね。

 

1、全日本学生音楽コンクール 

難易度が一番高いコンクールです。

毎日新聞社が1947年から主催しているコンクールで通称「毎コン」と呼ばれています。

 

歴史も古く、昔(50年ほど前)はピアノコンクールと言えば毎コンのことでした。

 

当時の出場者は学校に行くことよりもピアノを優先する人も多く、実際に今70 歳になる私の先生が子供のころ、この毎コンを受けていた時に修学旅行に行ったことがないと言っていました。(コンクール開催時期が修学旅行日程と重なるため)

 

昔特有の「ピアノはお金持ちの子が習うもの」「中でも特別な才能がある子供」のためのコンクールでした。

 

課題曲の難易度はとても高いです。

予選本選は、東京、大阪、名古屋、北九州、北海道の5つのエリアで開催され、予選から本選、全国大会へ進むことができる人数もかなり少ないです。

 

子供のピアノコンクールでも突出した存在のピアノコンクールですね。

・難易度 ★★★★★+
・課題曲 予選、本選、全国大会ごとに課題曲がある。
・時期  予選9月→本選10月→全国大会11月の終わりから12月の初め。
・年齢対象 小学生から大学生まで。

公式HP:全日本学生音楽コンクール

 

2、PTNA(ピティナ) 

1977年に第1回ピティナピアノコンペティションを開催しています。(ピティナはコンクールとは言わずコンペティションと言っています。フランス語と英語の違いです)

母体としては1966年発足ですが、実際のピアノコンクールとしての始まりは1977年で、1980年後半から参加者も増えてきました。

 

初めはそれほど難しいコンクールではありませんでしたが、今では毎コンにつぐレベルとなっています。

 

全47都道府県で200箇所以上の都市で開催されており、また、参加者も3万人を超えています。

 

ピティナの課題曲は毎コンのように難しいものではなく、誰もが気軽に参加できるコンクールというところから始まりました。

 

PTNAが十分に広まってから30年。今ではレベルもかなり上がり、全国大会出場者は毎コンレベルになっています。

・難易度 ★★★★★
・課題曲 時代別4曲(予選2曲、本選2曲、全国大会4曲)
・時期  予選4月中旬〜7月中旬
本選8月初め、全国大会8月下旬。
・年齢対象 未就学児から成人まで

 

3、ショパン国際ピアノコンクールin Asia

2000年から始まった、まだ歴史が浅いコンクールです。しかし、ショパンの名を冠しているだけあってレベルはそこそこ高くなっています。

 

地区大会全国大会アジア大会という流れです。

 

地区大会は全国40カ所ほどで行われます。アジア大会では他に国の参加者もいます。

 

名前にショパンを冠していますが、ショパン国際コンクールとの提携や、優勝者がショパン国際コンクールに出場できるという事はありません。

・難易度 ★★★★☆
・課題曲 予選2曲、全国大会1曲、アジア大会は全国大会で演奏した曲。
・時期  予選10月〜11月下旬
全国大会1月
アジア大会1月(全国大会と続けて行われる)
・年齢対象 未就学児から成人まで。

 

4、ヤマハ ジュニア ピアノコンクール

コンクールで弾く曲は課題曲以外に自分の好きな曲を1曲選べるというのがこのコンク―ルの大きな特徴です。

参加方法はほかのコンクールと少し違っていて、各地にあるヤマハ音楽教室が開催する小さなコンクールやイベントで推薦される(上位成績を獲る)かWeb審査を受ける(課題曲、自選曲の2曲を演奏動画を送る)かのどちらかを選ばなければなりません。

・難易度 ★★★☆☆
・課題曲と自選曲の2曲を演奏
・地区大会、エリアファイナル、グランドファイナル
・時期  3月~7月
・年齢対象 A部門8歳以下~D部門15歳以下まで

公式HP:ヤマハ ジュニア ピアノコンクール

 

5、グレンツェンピアノコンクール

課題曲も予選本選などそれぞれ1曲ですし、30秒ほどの短い曲ですから、大変参加しやすいコンクールです。

コンクール会場にこだわりがあり、予選会場から素晴らしいホールで弾くことが出来ます。

予選・本選・地区大会それぞれ金賞・銀賞・銅賞がありここに入賞するのは難しいです。

それぞれの通過率は60%以上で通りやすいコンクールだといえます。

・難易度 ★★☆☆☆
・課題曲 予選、本選、地区大会、全国大会各1曲演奏。
・時期  予選6月〜10月 本選11月〜1月初め 地区大会3月終わり 全国大会6月中旬
・年齢対象 未就学児から成人まで。

公式HP:グレンツェンピアノコンクール

 

6、ブルグミュラーコンクール

エリアファイナルという形でそれぞれの地区でファイナル大会があるのが特徴です。

全国80カ所ほどで地区大会が行われます。

・難易度 ★★☆☆☆
・課題曲 ブルグミュラーが中心。
・時期  地区大会9月中旬〜12月
エリアファイナル11月〜1月下旬。
・年齢対象 未就学児から成人まで。

公式HP:ブルグミュラーコンクール

 

子供のピアノコンクールはその地域だけのものまで含めると大変な数になります。

ここではみんながよく受けているコンクール4つを書いてみました。

 

日本学生コンクール(毎コン)は別格としても、実際の話、上位に入る子供はいろんなコンクールに出て(練習のためであったりもします)いるので、あちこちで見かけることも少なくありません。

 

子供のピアノコンクールについて」、他の記事も書いていますので参考にお読みいただければ嬉しいです。」

関連記事:ピアノコンクールに子供を出すべきか?メリットやレベルまでお知らせ

関連記事:ピアノコンクールに出る子供のレベルは?こんなタイプの子供が出場してます

 

では、次に大人のコンクールをレベル順に見てみましょう。

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ピアノコンクールレベル順・大人編

コンクール名レベル(難易度)
ショパン国際ピアノコンクール★★★★★+
チャイコフスキー国際コンクール★★★★★
エリザベート王妃国際音楽コンクール★★★★★
ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール★★★★☆
ロン=ティボー=クレスパン国際コンクール★★★★☆
日本音楽コンクール★★★☆☆
PTNA(ピティナ)★★☆☆☆

最初の3つは世界3大コンクールと呼ばれています。

では細かく見ていきましょう。

 

1、ショパン国際ピアノコンクール

おそらくピアノコンクールとしては一番有名かもしれません。

1927年から始まり、このコンクールに優勝するとその後の世界的な活躍に繋がる人がとても多いです。

5年に一度ポーランドのワルシャワで開かれ、課題曲はショパンの作品のみです。

予選から1か月以上かけて審査が行われ、その様子は日本でも毎回テレビで特集されています。

日本人にとってピアノコンクールの最終目標といってもいいかもしれませんね。

・難易度 ★★★★★+
・課題曲 ショパンの作品のみ
・予備予選:現地演奏(開催期間前)一次予選、二次予選、三次予選(準本選)本選
・年齢対象 16歳以上30歳以下

 

2、チャイコフスキー国際コンクール

ショパン国際コンクールに次いで有名なピアノコンクールです。

1958年に開催され、、4年に1度、ロシアのモスクワ音楽院で行われます。

・難易度 ★★★★★
・開催年 4年に一度6月
・第1次予選、セミ・ファイナル、ファイナル

 

3、エリザベート王妃国際音楽コンクール

毎年5月ベルギーの首都ブリュッセルで、バイオリン、ピアノ、声楽、作曲の4部門から1部門のみが開催されます。

1951年にベルギー王妃エリザベートの名を冠して開催されました。

・難易度 ★★★★★
・毎年5月頃開催される
・第1次予選、セミ・ファイナル、ファイナル
・年齢制限 30歳まで

2019年はバイオリン部門、2020年はピアノ部門です。

 

4、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール

世界三大コンクールであるチャイコフスキー国際コンクールの第1回ピアノ部門優勝者ヴァン・クライバーンを記念して始まったコンクールです。

4年に1度、アメリカで開催されています。

2009年には辻井信行さんが優勝し、日本でも話題となりました。

・難易度 ★★★★☆
・開催年 4年に一度
・優勝者コンサート数が飛びぬけて多い

 

5、ロン=ティボー=クレスパン国際コンクール

フランスのパリで開催されるコンクールです。

かつては権威と活気のあるコンクールでしたが、スポンサー不足で存続が危ぶまれる状況が続いています。

開催年も隔年、4年に一度と安定していません。

少し残念ですね。

しかし、2007年には日本人の 田村響君が第一位を取り、話題となりました。

・難易度 ★★★★☆
・開催年 安定せず

この5つ以外にも、「リーズ国際ピアノ・コンクール」「ジュネーブ国際音楽コンクール」「ミュンヘン国際音楽コンクール」など多くの国際コンクールがあります。

 

また、国内では子供編で紹介した全日本学生音楽コンクールやPTNAにも大人の部があります。

日本で特に有名なのは日本音楽コンクールです。

位置的には全日本学生音楽コンクールを学生の間に受けて、卒業したらこの日本音楽コンクールを目指すという感じですね。

 

6、日本音楽コンクール

国内の大人のコンクールの最高峰。

ここで優勝すると国内ではちょっと箔がつきますよ。

・難易度 ★★★☆☆
・参加年齢 満17歳以上満29歳以下
・主催 毎日新聞 NHK
・毎年開催

HP:日本音楽コンクール

 

7、PTNA(ピティナ)

子供のピアノコンクールのことろでご紹介したPTNAの大人部門です。

グランミューズ部門と言って、23歳以上、40歳以上という風にカテゴリーが分かれています。

実際は音大を卒業して数年たった人だとか、相当に弾くことができる音大卒業生意外の人が受けています。

 

課題曲も任意の自由曲を1曲以上となっており、受けやすいコンクールです。

 

・難易度 ★★☆☆☆
・参加年齢 23歳以上、40歳以上など
・課題曲は任意の自由曲1曲以上
・地区予選、地区本選、全国決勝大会

公式HP:PTNA(ピティナ)

 

さて、子供のピアノコンクール、大人のピアノコンクールのレベルを順に見てみました。

世界にはたくさんのピアノコンクールがあり、日本国内においても相当数のコンクールがあります。

 

ここに挙げたのは一般的なもので、またそのレベルも私の基準で書いていますので、異論のある方もあると思いますが、どうぞ一つの意見として参考にしていただければ嬉しいです。

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